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麻生太郎氏の社会保障に関連したあの発言から、今後の受験でどのような出題がされるかを考える

麻生太郎さんの発言を基に今後の受験で求められていることが何なのかを書いてみました。

 

麻生太郎さんの発言

2016年6月17日に麻生太郎さんが「90になって老後が心配とか、訳の分からないことを言っている人がテレビに出ていたけど、『お前いつまで生きているつもりだ』と思いながら見ていました」という発言をしました。

これにについてあなたはどう思いましたか?

「この人はまた・・・、なんでこんなバカなことが言えるんだろう?『お前いつまで生きているつもりだ』っていったいなに様?」

「未曽有をみぞうゆう、踏襲をふしゅうと読んだバカには何も言われたくない」

「バカじゃないの?」と、単にこの発言に反対するだけではありませんでしたか?

これから求められること

単に感情的になって、麻生太郎さんの発言を否定しているだけでは今後の入試に対応できなくなる可能性が高いです。

この発言に対して私は「表現の仕方は間違っているが、言っていることは理解ができる」と思いました。

というのは高齢者における医療費・介護給付費が毎年増加、医療費に関してはここ数年は1兆円前後伸で伸び続けているからです。

平成22年度に33.6兆円だった医療費が26年度には40.0兆円に増えています。 0歳~14歳までの医療費は約15万円なのに対し、65歳になると約72万円なんです。65歳の人口の方が0歳~14歳の人口より多く、医療費も多いとなると、どうなるか想像できますよね。

介護給付費はどうでしょうか。

受給者は開始当初は218万人だったのが、26年度現在588万人になっています。受給者が増えれば当然使われるお金も増えます。

2000年に3.6兆円だった給付費が、2014年には10兆円を超えているのです。

この状況は今後どうなると思いますか?

すでに、現時点で4人に1人が65歳以上です。今後65歳以上の人口が増えピーク時には2.5人に1人が65歳以上になるという推計が出ています。

そうなったときに誰が医療費・介護費を払うのでしょうか? 負担割合が仮に5割になったとしても、自己負担限度額があるので一月の医療費が一定額を超えたらそれ以上はすべて税金で賄うことになります。

それを考えたら、医療費平均が70万円を超える高齢者がいつまで生きているのか?という発言をするのも分かる気がするのです。

健康でいられれば問題はありません。しかし、寝たきりの高齢者が人口の1割を超えたらどうでしょうか?それだけで医療費がどれくらい必要になるかわかりません。

もちろん、医療費の多くは税金から支払われます。もしかしたら若い世代の稼いだ給料のすべてを税金にしても医療費を払えない状況になるかもしれません。

そういう知識を知っていれば「高齢者が寝たきりの状態になって長生きし続けられたらやばいんじゃない?」と思うはずです。

メディアで取り上げられた部分だけを見ると本当に最悪な表現ですが、医療費の現状を知っていれば言っていることは理解できなくはないはずです。

人の命とお金を天秤に掛けるはおかしいのでは?と思う人もいるでしょう。

でも、すべてのお金が高齢者の医療費に使われるようになったとしても同じことが言えるでしょうか。

話しを入試に戻します。

麻生さんの発言内容だけに注目し、感情的に「あの発言はダメです」「あの発言をしているのはおかしいと思います」では、今後の入試ではゼロ点なのです。

医療費が増え続けているという現状などを知ったうえで、自分は医療費の在り方をどう思うか・どのような対策をとれば医療費問題が改善されるのか、などを入試では問われるようになるのです。

※ この記事は麻生さんの発言後に書いていたのですがUPすることをためらっていました。選挙についてたまたま先日記事を書いたり今日の西日本新聞の社説が社会保障の内容だったこともありUPすることにしました。

参考:第24回参議院選挙

以下は今日の西日本新聞の社説です。

 

付け焼き刃では済まない(2016年7月8日西日本新聞社説)

社会保障政策

医療や介護、年金など社会保障関連の給付費は年間約111兆円(2013年度)に上り、毎年1兆円以上膨らみ続ける。少子高齢化が急速に進む中、現役世代の負担は限界に近づきつつある。

経済政策と並び、今回の参院選で大きな争点となっているのが、社会保障政策である。

民主(現・民進)、自民、公明の3党が「社会保障と税の一体改革」に合意したのは、2012年のことだった。財源に裏打ちされた社会保障制度の確率が急務になっていた事情が背景にあった。

あれから約4年、自民党総裁でもある安倍晋三首相は消費税増税の再延期を表明した。一体改革の3党合意は事実上、崩壊の危機を迎えている。

安倍首相は党首討論で「保育士、介護職員の待遇改善は優先的に行っていきたい」と強調した。増税再延期で不足する財源については政策ごとに優先順位を付け「赤字国債に頼らず安定財源を確保する」と述べるの留めている。

保育士や介護職員の給与引き上げなどを公約に盛り込む民進党は19年4月まで消費増税を延期し、行政改革などの徹底で必要な財源を捻出するとしている。「不足分は国債発行で」との声も党幹部からは聞こえてくる。

新たな財源確保が課題となる中で、各党の公約は当面の対応に終始しているのが実情のようだ。

しかし、国民が知りタイのは将来も安定して持続可能な社会保障制度とその財源論である。給付と負担のバランスをどう図るか。もっと突き詰めた議論が必要だ。

1965ねには現役世代約9人の負担で高齢者1人を支えていたのが、人口構造の変化で今では支える側は3人弱まで減った。

少子高齢化と人口減少が一段と進む2050年には「1対1」で現役世代が高齢者を支える形になると予想されている。

負担の痛みを含めて将来像を明確に示し、国民に安心感をもたらすことが、政治の責務である。社会保障政策を「付け焼き刃」の議論で終わらせてはならない。