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図解よくわかる思春期の発達障害~発達障害を考える・心をつなぐ

 

発達障害のことをあまり知らなくても読みやすいと思います。

必要十分なことが分かりやすく書かれているので、子どものことで気になることがあれば立ち読みでも構わないから読んでみてください。

この本では導入ページで「思春期の発達障害」理解度チェックがあります。ごくごく基本的なことなので、私のように大学で少し勉強をしただけの人でも満点を取れます。

  • Q1 自閉症、アスペルガー症候群、ADHD、LDは発達障害に含まれる?
  • Q2 自閉症と自閉症スペクトラムは別の障害である
  • Q3 検査の結果、たとえば「ADHD」と診断された場合、その診断名はずっとかわることがない
  • Q4 ADHDの多動性は、年齢と共に落ち着いていくことが多い
  • Q5 思春期の発達障害は、うつ病などの併存障害の陰に隠れてしまい、見逃されることがある
  • Q6 発達障害は、親から子どもに100%遺伝する
  • Q7 アスペルガー症候群やADHDのある子は、窃盗などの反社会的な行動を起こしやすい
  • Q8 ADHDの治療薬のストラテラとコンサータは、18歳を過ぎてからでも服用を開始できる
  • Q9 発達障害の人も、障害者手帳を取得できる
  • Q10 世界的に名を馳せた芸術家や科学者、作家などのなかに、発達障害と思われる人が数多くいる

これらが、実際に本に書かれてある質問10項目です。

答まで書くと問題なので、気になる方は立ち読みをして確認してください。

以下、本の目次とまとめを書いています。

発達障害について知っておきたいこと

 第一章では自閉症スペクトラム・ADHD・LDの症状や特徴を説明しています。これらの障害は実は区別がしにくく、障害を併せ持っていることが多いことについても書いています。

おそらく世間ではあまり知られていない、運動障害・感覚過敏についてもしっかりと触れています。

お笑い芸人が「嘘でしょ?」と思うような運動神経を見せる番組があります。あれを、わざとではなく本当にやっているとするのであれば、もしかしたら発達障害なのかもしれません。

遺伝と環境が発達障害に関係していることにも触れています。妊娠中の強いストレス、妊娠中の喫煙も影響するみたいです。

思春期に多い悩みと、乗り越えるためのヒント

この章は親に是非見てもらいたいです。

「人と違うことによる悩み」を、発達障害の子が抱えていることに触れています。

「苦手なことよりも得意なことに目を向ける」。福祉の勉強をしたら必ずこのことを学ぶのですが、普通の人はなかなかこのことに気づきません。

勉強が苦手な子、友達とうまく付き合えないこと、発達障害の子はいろいろな悩みを抱えることが多いです。

子どもが“できること”〝できないこと”を親が把握し、可能な限り子供が健全な発達をできるようにしてあげる必要があると思います。

中学生

「忘れ物が多い」「同時に2つ以上のことができない」「身のまわりの整理整頓ができない」「体育大会などの学校行事に参加するのが苦手」「他人のルール違反が許せない」ことも発達障害の可能性があることに触れています。

発達障害の当事者のなかにはいじめを体験している人が多いことに触れ、対応の仕方も書いています。

高校生

「空気が読めない」「友達から騙される」「友達の作り方が分からない」「異性との付き合い方が分からない」「羞恥心・常識がない」「身だしなみに気を使わない」「感情のコントロールができない」ことも発達障害の可能性があることに触れています。

私個人としては少なくともこの時点までに、発達障害であることに気づかなければ、社会に出たときにかなり苦労をすることになると思っています。

異性との付き合い方が分からない場合、ストーカーと思われる可能性も考えられますし、感情のコントロールが出来なければ、他人と親密な関係を気づくことに弊害になります。

このような発達障害の症状を知り、どのような対応をするべきなのかをしっかりと考える必要があると思います。

医療機関ではこのような診察・ケアが行われている

相談する

「発達障害の可能性があるとと思ったら、まずは相談をする。」ということを書いています。福岡市に住んでいるのであれば「福岡市発達障がい者支援センター」、北九州市に住んでいるのであれば「発達障害者支援センターつばさ」が無料で相談に乗ってくれます(支援をしてくれるわけではありません)。

市内に住所がなければ相談に乗ってくれないので、その他の地域の方は思春期外来のある病院を探してみましょう。

なお、発達障害の知識がないのに診断をする医者もいるので、診断先は慎重に探してください。精神科の医者だからと言って発達障害について詳しいとは限りません。

似たような症状

この章では、発達障害と同じような症状が現れる心の病についても触れています。

  • 統合失調症
  • 不安障害(全般性不安障害、強迫性障害、パニック障害、恐怖症など)
  • 心身症(規律性調節障害、過敏性腸症候群、過喚気症候群、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、胃潰瘍)

※DSM-5になったことで症状の名称が異なっているかもしれません。

二次障害

発達障害への対応が不十分だったために生じる二次障害についても触れています。

  • うつ病
  • 摂食障害
  • 境界性パーソナリティー障害

二次障害が起こる背景に、発達障害でみられる特有の行動や思考パターンを周囲から理解してもらえず、適切なサポートを得ることができなかったために生じる疎外感・孤独感があると書かれています。

 

家族は気持ちをひとつにして支援していく

親が子供とどのように接していくのかを分かりやすく書いています。

  • 家族で話し合い、支援のしかたを統一する
  • 命令をしすぎない
  • 甘やかしたり、かまいすぎたりしない

など、対応の仕方が書かれています。これ以外にも、発達障害の可能性がある子を持つ親であれば絶対に知っておきたいことが書かれています。

学校ではこのようにサポートしていく

この章は学校の先生が読む章です。はっきりいって、多くの先生は発達障害のことを知りません。知っていても面倒だと思って対応をしない先生も少なからずいます。

また、発達障害のことを真剣に考え、発達障害の可能性が高い子の親と真剣に向き合うと逆切れされてしまうこともあり、発達障害について触れないようになってしまった先生もいます。

発達障害の生徒を放置している先生が「あの先生は何でも自由にさせてくれて優しい先生」と思われ、真剣に対応しようとしている先生が「あんたは、いちいち細かい。私の子供に何か恨みでもあるの?」と思われたりするとかしないとか・・・。

学校の先生はまじめすぎるほど損をしてしまうみたいなので、指導と生活で指導者を変えるべきだと思います。

全ての公立学校にスクールソーシャルワーカーを、生徒80人当たり1人は配置するようにするべきなのではないかと私は思っています。

全国的にいきなり変えることは無理かもしれませんが、狭い地域(福岡市内だけとか)なら、なんとかできないのですかね?

進学・就職で後悔しないために

「自己理解を深めて適職を見つける」という項があります。これは発達障害の可能性がある人は特に必要なことだと思います。

優れた能力を活かして自分の適職をみつければ、すぐに会社を辞めたり、辞めたことで社会から隔離され引きこもりになってしまうことも防げるはずです。

会社は、その規模によって異なりますが、法律上障害者を雇う必要があります。

障害者職業センター(名称は様々)にはジョブコーチがいます。ジョブコーチは障害のある人を一般の企業で円滑に働けるようにフォローする人です。発達障害の人は職業センターを利用することで、就職先を探したり、就職先の人に特性を理解した上で働くことが可能になるみたいです。

 

発達障害を親が理解することで子供が救われることもあります。勉強だけをさせるのが親の務めではありません。将来子供たちが、自分の力で生きていけるようにサポートしてあげるのが親の務めだということを、常に考えているとは思いますが、もう一度真剣に考えてみてください。

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